50 Centの半自伝的映画ついに皮切り

先週水曜日に全米で上映が始まったラッパー50 Centの自伝ムービー、"Get Rich or Die Tryin'"を観てきました。


ニューヨーク、クイーンズ地区出身の50セントは、リアルなゲットー育ちのギャングスタラッパーとして名実共に地元ニューヨークでも人気のあるラッパー。
というだけあって、金曜日の夜に映画館に行ったら、見事に全回ソールドアウト。
しかも通常ニューヨークの映画館は週末ともなれば深夜2時、3時の回まで上映があるのに、この映画に限っては最終回が23時と、異例の早さ!
公開前から暴力シーンや銃撃シーンが多過ぎると問題になってたし、終いにはペンシルバニア州のどこかの映画館では、公開初日に客同士が口論になり、一人撃たれたという事件が発生してるし、、、、というのもあって深夜上映をしないのかも。

なるほど、率直な感想は、、、R指定納得の超バイオレンス。
50セントの幼少時代からラッパーとしての初舞台に至るまで、多少の味付けはあるにしろ、彼の半生を限りなく忠実に描いたストーリー(らしい)。
父親のいない彼は、ドラックディーラーとして生計を立てている母親と2人暮らし、でもある日母親がディーラー内のトラブルでギャングの一人に殺されてしまう。
それ以来おばさんの家で、他のストリートキッズたちと暮らし、スニーカー欲しさに若くして今度は彼がドラッグディーラーに、地元ギャングの仲間に入る。
ディーラーとしての彼の腕はすぐに見初められ、ギャングのボスに気に入られ、メルセデスを現金で買う程にまでなり、幼馴染みの女の子と再会して恋に落ち、と順調だが、ある日コカイン所持で刑務所にぶち込まれ、そこから人生は一転する。
刑務所でTerrence Howard演じるBama(多分これがジャム・マスタージェイと思われる)と出会い、出所したら足を洗い、以前から何度も夢見ては諦めてきたラッパーになることを誓う。
しかし現実はそう甘くなく、突然足を洗った彼を良く思わないギャングの一人が、ある晩車から降りた彼を襲う。
そう、これが有名な50セントの武勇伝(?)、「9発喰らったけど死ななかった」事件。
死に至らなかっただけで、もちろん重体を負った彼は、服役中に妊娠が発覚してもうこの時には既に生まれていた子供と、彼女と共に人里離れ何ヶ月ものリハビリ生活に入る。
と、この後映画はクライマックスに入って行くので、とりあえずストーリーはここまでにして、、、

自伝映画とはいえ、彼の本当に辿ってきたであろう半生だとはいえ、映画全体を通して血みどろの抗争シーンが多すぎる!!
B級ギャング映画ではもっともっと残酷なのもあると思うけど、今をときめくラップスター主演の映画でここまでやっちゃうんだぁ〜てかんじ。
「8マイル」に銃は1度も出てこなかったけど、彼の映画では喧嘩=銃。
ギャングスタの生き様って、ほんと半端ないのね、、、

役者としての50セントは、、、演技の面で師匠エミネムの方が上かな?って気はするけど、スクリーン上であの彼の独特の哀愁漂う瞳を見てたら、ちょっとホロッとくるものがありました;;
でも「8 mile」は5回くらい観たけど、これは一回観ればいいかも。

ちなみにhttp://movies.go.comでの全体評価はC-。
「8マイル」と比べられちゃうのは最初から運命だったとしても、この映画今後の50 Centにどう作用するのかな。

"GET RICH OR DIE TRYIN'"オフィシャルサイト
http://www.getrichordietryinmovie.com/home.html