屋久島

先日弟が屋久島に行って、興奮気味に帰って来た。
私も去年の夏縄文杉と太鼓岩に登って来たけど、あれは確かに想像を絶する光景だったな〜と、写真を見てあの時の感動にしばし耽ってみた。
あんなに歩いたの生まれて初めてだったし、途中永遠と続くかと思われる同じ景色に、最初に森に入った時の感動も薄れ、途中ギブアップ〜と何度も思ったけど、登り切った瞬間の壮絶な景色に一瞬にして疲れを忘れちゃった、ほど感動的だった。
特に太鼓岩。
あの360度森、森、森、そしてでっかい空、のパノラマに、やられた、、、!!!

と、これは屋久島に行った人誰もが思うであろう感想。

私がやられたのは、そこであったびっくり人間。
彼は縄文杉、太鼓岩と、2日間に渡ってガイドをしてくれた屋久島生まれ屋久島育ちの、その名も九州男さん。
50代半ばの彼は、見かけ細め、気の良さそうな人柄が顔に滲み出てた。
ところが何十年にも渡り、この壮絶な何十キロという道のりを、しかもほぼ毎日ペースで歩き続けているという、とてつもなくパワフルな人だった。
そんな自然と共に生きているからか、五感がとても優れていて、私たちには見えない遥かかなたにいる鹿の性別までわかってしまう。

けれど彼の伝説は何と言っても、落雷をもろに食らいながらも生きていた、これに尽きる。
あまりの無惨な姿に、一時は何十人もの医者が稀に見る患者にメスを入れる為、病院に集結したらしい。
その、雷に打たれた時の話が壮絶。
ある日一人で山を歩いていたら、突然の雨の気配を感じた次の瞬間、雷が自分に直撃。
そのまま200メートル程転げ落ちたらしい。
大抵の人間なら、この時点でほぼ命はないと思っていいところ。
が、彼はフラフラした体をひきずって、とりあえず近くにあった山小屋に非難。そこにいた人は、彼のとんでもない姿を見てそりゃあびっくり。ところが彼はそこで、とりあえず一服、、、とでも思ったのか、タバコを1本くれ、と頼み、ひと吸い。次の瞬間から記憶が全くないらしい、、、

話は戻り、そんなこんなで病院に運ばれ、何十人もの医者に囲まれ、世紀の大手術を行い、今はまたぴんぴんと毎日山を登っていらっしゃいます。

これぞまさにびっくり人間。

世間広しと言えども、いらっしゃるんですね〜こういうすごい方って。

彼は生死を彷徨っている瞬間までも一服を求めたタバコ好き、もちろん登山中何度もタバコ休憩を取っていらっしゃいました。
それでも息切れることなく数十キロを歩いている姿を見て、私は思いました。

タバコを吸ってると体力が衰える、心拍数が上がる、という構図は一概にもそうとは言えません。

何事も、その人次第、、ってことかな?


世界遺産・屋久島―三好和義写真集

世界遺産・屋久島―三好和義写真集

月光の屋久島

月光の屋久島